2010年7月14日水曜日

音を書く夢の系譜

(授業構想段階では、「新しい楽器2」として、リズムマシン、シーケンサー、MTR、MIDI等々について話そうと思ってましたが)20世紀前半の「音を書く夢の系譜」について概観します(このほうが、「奇妙な音響芸術」を概観するというこの授業の目的に適しているでしょう)。書くことによって音を操る、という方法論の諸相を見ていきます。
楽譜の成立とその限界、フォノトグラフについて、作曲の道具としての自動ピアノ、グラモフォンムジーク、サウンド・フィルムの実験、「電子音楽」の夢としての「演奏家不要論」といった事項、トピックを概観します。
音響操作の方法論の基盤に、音をエクリチュールの対象として扱うスタンスがあることを知り、さらには、20世紀後半の、電子化されデジタル化された音響操作の方法論について考える準備作業となれば幸いです。


自動ピアノについて(映像はたくさんあるので「player piano」で探してみてください)
一つだけあげておきます。



サウンド・フィルムを用いた音響編集の事例として。

最初の具体音楽と言っても過言ではない、Walter Ruttmann, Weekend-Metamkine (1930)です(Internet Archiveにありました。Walter_Ruttmann_Weekend : Walter_Ruttmann_Weekend : Free Download & Streaming : Internet Archive)。
Youtubeにもありました。


また、サウンドフィルムを用いた音響編集の事例として少し見る予定のGrigori Aleksandrov and Sergei Eisenstein-Romance Sentimentale (1930)。
Internet Archiveにありました。

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